[新]かなめも


第1話観ただけで書くけどいいよね!
答えは(ry


同名4コマ漫画のアニメ化。
まんがタイムきららMAX??(’〜’;
なにこの季刊別冊の増刊号みたいな誌名。


何匹目かのドジョウを狙うのは別にいいんですが、
先にシチュエーションありきのギャグマンガの第1話を考えるというのは、
なんというかとても骨の折れる仕事なんだなぁと感じたわけです。


「軽音楽部の活動をゆるめにやる女子高生の日常って面白そうじゃね?」
が、「けいおん!」の着想地点とするなら、


「女しかいない新聞屋に中学生少女が転がり込んできたら面白そうじゃね?」
が、「かなめも」の着想地点とでもいうのだろうか?




けいおん!」の第1話だったら、入部するところから始めて、「実は部員は自分たちしかいない」みたいなシチュエーションを与えていけばいい。
あとは、作者の描きたかったゆるゆる部活ライフを描けばいい。


ところがこの「かなめも」は、普通の生活を送っていた女子中学生を
一旦あり得ない空間に飛び込ませなければならない。
中学生が住み込みで働けるわけないんだから。


物語は、
「かな」のたったひとりの肉親だった祖母の葬式から始まる。
なかなか唐突な始まり方ですが、
それはさておき「見知らぬところに連れていかれてしまう」と
持ち前の天然で勘違いした「かな」は、
手荷物ひとつで逃げるように家を飛び出してしまう。
そんでいろいろさまよった末にいろいろあって新聞屋に…。


この間、ずっとデフォルメキャラによるギャグテイストが入ったりしつつ、
「祖母の死」とかその辺のことは半ば置き去りにして、
トントンと話が進んでいく。
5年前の私なら「心理描写が少ない!!もっとおばあちゃんの死に意味を持たせろ!!」とか激怒していたところだろうが、
最近大人の事情も多少わかるようになってきたので、
「ああ、早く新聞屋に住みこませたいんだろうなぁ〜」という気持ちで観ておりました。
まぁ多少強引な導入はしょうがない。
きっとこの先の「女子中学生がおねいさんに囲まれて住み込みで働く(百合分多め)」という
シチュエーションでのギャグが冴えるはずなんだ。
このアニメは。
それに、この1話で描かれた「おばあちゃんの死」とか、
「家を飛び出した」とかいうのが、後々の展開の伏線として生きてくるはずなんだ(もっとも、この手の日常4コマ漫画で初期の伏線を回収しにかかる展開というのは、連載終了フラグにほかならないわけだが)。


そういう淡い期待を持ちつつ、
「どんな風に住み込みを認めるのか」とワクワクしながら展開を追ってゆくと…



新聞屋の所長(代理)が


「行政の方は、私がなんとかしておくから。」




このセリフ一つで 片 付 け や が り ま し た よ 。




なんていうか、シチュエーション依存型4コマ漫画の第1話を否定してしまいましたね。




もし、この後「女子中学生住み込みライフ4コマ」が延々と展開されるなら、要らないんだよねこの第1話。
第134話あたりから適当に始めて、「かな」の紹介で「天涯孤独の中学生。超法規的措置により、住み込み中」とか何とか言っておけばいいレベルですよ?
本誌だったら柱のキャラ紹介で済むレベルですよ?。


さすがに雑誌連載だったら、導入としてこういうのは必要なのかも知れないけど、
アニメはそういう所は再構築するべきなんじゃないかと思うわけですよ。


原作ファンだって、今さら超展開な第1話を観たいとは思わないだろうし。
第1話とあって、作画とか相当レベル高かったかと思いますが、
「全力でおあずけを喰らった」観が否めない。
原作ファンから「まぁ、こんなもんか1話は。」とか聞こえてきそうな感じでした。




そう考えると、
「導入」を一切すっ飛ばし、
話の順番すらシャッフルした「ひだまりスケッチ(1期)」は偉大でした。


「どこを切ってもそれなりに楽しめる。」


それが4コマ漫画のいいところだと、改めて感じたわけです。




さて、続けて第2話観るべきか…。