WHITE ALBUM


2009年の新作アニメトップバッターは、水樹奈々の切なくも力強い歌声にのせて「WHITE ALBUM」がまさかのアニメ化です。(地上波限定の話)


舞台はバブル期の日本。
ごく普通の大学生「藤井冬哉」には、現役大学生ながらアイドルデビューをはたした「森川由綺」という彼女がいた。
由綺の仕事が軌道に乗ってゆくことを喜ぶ一方、
すれ違いを重ねてゆく二人。
そんな中、由綺の先輩アイドルであり、無二の親友でもある「緒方理奈」が冬哉の前に現れ…。


原作は「To Heart」「こみっくパーティ」などでおなじみのアクアプラス
古典だよ古典。


由綺役には平野綾、理奈役には水樹奈々という、声優界でも屈指の人気を誇る二人を起用。
ソングアルバムとか大変なことになりそうなキャスティングです。


内容は(平野綾の演技は相変わらず平野綾だけど)、いたって丁寧に作られており、
登場人物の細かい感情の動きなどがよく描かれていると同時に、
これから突き進んでゆく泥沼の淵をのぞかせる、
物語の「暗さ」をよく出している。


途中で主人公のモノローグが「字幕」で入るので、
なんか作業しながら見てるとそういう大事そうなモノローグを見逃してしまうのが少し苦しい。


そしてOPは水樹奈々が歌う「深愛」。
テーマ自体は儚げな切ない恋の話なんだけど、
水樹奈々が歌うとどうしてこう壮大なスケールになってしまうのだろうか?
力技というほどじゃないんだけど、この声量と音圧で全部押し流されてしまうような、そんなとてつもなくパワフルなビブラートなのです。
そこにアルパ(ラテンハープ)の調べがアクセントを加えて、繊細ながらも芯のかよった曲に仕上がっている。
オリコン1位をガチで狙いに行ってるな!っていう曲です。
絶賛ヘビロテ中。


この先どんな陰々滅々ストーリーが展開するのか、
今から目が離せない「WHITE ALBUM」。
平野綾の歌は別にいいかな。