戸松遥論

t-akata2009-09-11

今週の「宙のまにまに」は、
戸松遥の奇声がたくさん聴けてとても有意義でした。


一体お前は悲鳴だけで何種類出せるのかと。



まぁ、このアニメの面白さはもちろんそれだけでは無いわけですが、
いまをときめく若手声優の絶妙な演技を堪能できるという点でも、
見どころはあるわけです。


というわけで今日は、いま現在、若手声優の中でも乗りに乗っている
戸松遥を絶賛してみたいと思います。
長いよ。



戸松遥の印象を思い浮かべると、
今期はまず「レギュラー多いな!」と率直に感じます。
放映中の作品で言えば、
クロスゲーム
・GA
宙のまにまに
よくわかる現代魔法
・CANAAN
我が家ではこれに「つけっ放しチャンネル」ことキッズステーションの「絶対可憐チルドレン」」が加わるので、
ほぼ毎日戸松遥の声を聞いていることになります。


これだけレギュラー持ってるんだから、人気と実力はあるってことだろう。


人気については、まぁ、普通にかわいいと思ったし、
スフィアのPVなんか、スラっと伸びた手足のおかげでモデル立ちが決まってました。
お前は本当に声優かと。


じゃあアイドル声優路線まっしぐらで「声優業の方はあんまり…」かと思えばそんなことは無く、前述のとおり、数多くのレギュラーをこなしている。
演技力についても、知りうる限り、かなり「ある」と思っている。
「この年齢にしては」という但し書きを付けるかどうかは難しいところだが、上手いと思う。


なぜそう思ったかというと、それは戸松遥の声質がいわゆる「アニメ声」ではないから。
戸松遥の声は、聞く人が聞けば「戸松遥だ」と判別することはできるが、
実はアニメチックな「クセ」を備えた声ではない。
ツンデレの女王・釘宮理恵や、けいおん!平沢唯豊崎愛生のような、
特徴的で、演じる役のキャラクター性にそのまま直結しうるような、
そういう性質の声ではないのだ。


独特の「クセ」を武器にできる声優は、似たような特色を備えたキャラクターを演じる機会が多くなり、そうしてゆくうちに伸びてゆけば、
その分野で右に出るものが居なくなるほどの実力者になることもある。
長らくアニメ界に「在ってしかるべき」とされてきたポジションだ。
そういった「クセ」の無い声優は、そうなってゆくための足がかりを得るまでがおそらく大変で、アニメを見る側からしても、なかなか埋もれてゆきがちである。


にもかかわらず戸松遥は埋もれていない。


これなら少なくとも「実力がない」と断じることはできないはずだ。


この「クセ」が無いにも関わらず「ヒロイン役ゲットしまくり」状態は、
一時期の川澄綾子を思い起こさせる。
あの頃も、毎日川澄の声を聞いていた気がする…。
あと毎日堀江由衣…。


それはさておき、初めて「かんなぎ」で戸松遥の演技を聴いた時、
まったく無名(少なくとも全然知らない人だった)にも関わらず、
見事にナギを演じきっており、
「こんなヤツ知らないぞ! いったいどこから出てきたんだ!?」
と、私に「最近の声優は全然わからない…」と自信喪失させるほどの
演技力を備えていたことだけは確かです。


ちなみにwikiによると、「ひとり火サス」なる特技を持っており、
それは、火サスの登場人物を一人で全部演じきるというもの。
おそらく「声優業のためにどうのこうの」というより、
単純にそういうことが好きで続けているうちに、
自然と俳優の観察や演じ分けの技術が身に付き、
現在の声優業として実を結んでいるのかも知れない。


ひょっとしたら、私が大学院生活中、極度のストレスに耐えかねて研究室内でひそかに興じていた「ひとりのだめ」も、続けていれば何らかの…いや、全然別の世界に旅立っていた危険性が高いので、これは続けてなくて良かった。



とにもかくにも、若干19歳(!)ながら、底知れぬ実力を持つ戸松遥
もうすでに人気爆発している気配もあるが、今後の活躍からますます目が離せません。
離せませんよ!!