斎藤千和に嫉妬をおぼえる

t-akata2009-11-08

化物語で一番好きなキャラはと聞かれれば、
月並みな答えではありますが、「戦場ヶ原ひたぎ」です。


まあ、私の場合は、大抵「正ヒロイン」か、
「ロリキャラ」か、
「好きな声優がやっている」キャラのどれかになります。
多分、キャラの属性としては
中野梓けいおん!)」みたいなのが好きなんだろうけど、
作品のドラマ性に惹かれると
話の中心となる「正ヒロイン」への感情移入度が高くなります。
ひたぎの場合は「斎藤千和だから」という理由で注目していたわけですが、
まぁ、「とんでもないツンデレが現れたな」というのが最初の感想でした。
とても高校生とは思えない豊富な語嚢で次々と暦に罵倒の言葉を浴びせかける、
こんな正ヒロインがいるわけないと最初は思った。
思ったけど、第二話で流れるひたぎのOPが意外にもしっくりきていて不思議だった。
前回までの毒舌からはおよそ正反対な歌詞や曲調であるにも関わらずだ。
その謎は話が進めばすぐに分かることだったんだけど、
そんな「デレ」を匂わせる芝居のできる斎藤千和はすごいなぁと改めて思った。
「魂を吹き込む」という表現そのものだ。

ひたぎは、本当に純真な、乙女チックすぎるほどの乙女なんだけど、
なまじ西尾維新にとんでもない頭脳を与えられてしまったばっかりに、
自分の気持ちを表すのに頭の中を2周も3周もした言葉が出てきてしまうだけなのだ。
いじらしいじゃないか。
可愛らしいじゃないか。
そう思ってたら当の斎藤千和も「あとがたり」などで同じように
「そういう娘なんです」語っていて「やっぱりな」と思ったと同時に
何だか「俺のひたぎを取られた」気がして少し複雑だった。
そりゃあ、ひたぎは「みんなの俺の嫁(字にすると意味不明だ)」だし
声優さんがキャラクターの内面まで踏み込んで演じるのは当然なんだろうけど、
何と言いましょうか
「俺が誰よりひたぎの事を好きだと思っていたのに、もっとひたぎに近いところにライバルがいた!」
みたいな衝撃を受けたわけです。
「ひたぎが好きすぎるあまり、中の人に嫉妬する」という、
よくわからない、もはや倒錯した境地に入ってしまい、
そこからインタビューなどを読むにつけ
「俺なんかより千和はずっとひたぎの事が好きだ。身を引くしかないな。」
と思い始めるという、救いようのない世界まで来てしまった。
いや、うっかりアニメキャラに本気にならずに済んだという点では
救われたのかな?


というわけで、
西尾維新の文章とシャフトの演出と声優の妙技を
余すところなくつぎ込んだアニメ「化物語」で
キミも”蕩れ”よう!戦場ヶ原に。