天装戦隊ゴセイジャーについての雑感。

t-akata2010-03-02

「前作とvs劇場版が相当良かったからなぁ」という点を差し引いても、ゴセイジャーはフックが少ないなぁと感じる。
3話にして何となくシナリオ面に弱さを感じているのもあるんだろうけど、脚本とか演技とかそういう挽回できる要素はまだいい。
最初に用意してしまったモノたち、敷いてしまった設定たちはどうにもならないし、これからもあんまし有効活用できる気がしないんだよなぁ。
まず「天使」としておきながら敵が宇宙から攻めてくるところ。なんか天使である必然性が良く分かりません。そもそも「天上界」みたいなものと「宇宙」が並立しうる世界観ってのもなぁ。
敵は敵で「天使でなきゃ倒せない!」って感じでもないし。
「天使が戦う」っていうんだったら、もっとこう、抽象的な「悪」を「浄化する」みたいな戦い方がいいと思うんだけど、物理攻撃の力押しだけで戦ってる印象を受けます。


スーパー戦隊ムシキング「ダイスオー」のプロモーション番組だっていうのはわかるし、戦隊でカードゲームをやるのは面白いと思うけど、番組の中で「カードで戦う戦隊ヒーロー」ってのはどうなんだろう?
新基軸玩具をアピールするためとはいえ、いちいち「天装」のシークエンスを見せてたら、殺陣のテンポが悪くなりはしないか? それを5人でやったりするんでしょ?


あとマスクのデザイン。タイムレンジャー以来久しぶりに口がある。それはあまり大したことではないんだけど、なんかスタンダード過ぎて印象が薄い。そりゃ、前作みたいな強烈なインパクトを望むのは無謀だけど、モイマイチ伝わってこない。側面にモチーフの意匠が入っているのは秀逸だけど、正面向いたら分からないし、第一、子どもが描き分けられないだろう。


あとゴセイグレートに拡張性があまり無さそうで不安。前年や前々年みたいに全合体してくれなさそうな構成なので、そこは残念。


メカにしても何にしても、一見すると良さげな材料を揃えていながら、あんまり練られていない感がある。
 カードで戦う意味とか(どんな力が封じ込められているかとか、敵を倒すと新しいのが1枚手に入るとか)、なぜヘッダーが地球にあるのかとか(あれじゃ「最初からロボには乗れます」っていう設定と大して変わらない)。


Wとシンケンジャーに力を入れすぎちゃって、すこし休憩したかったのかな?
まぁ、「とりあえず敵が来るからとりあえず戦う」みたいな、わりと緩めな設定を敷いておいたという事なんだろうか。
人によっては毎回見るわけじゃないだろうから、それでもいいんだろうけど。


今は五人とも横並びな演技力だけど、メンバーの誰かが弾けてくれれば面白く見られるかも知れない。個人的にはピンクがもうちょっとはっちゃけてくれれば、面白くなりそうな気がするんだけどな。