2010年9月終了アニメたち

2010年9月終了アニメ

先月めでたく終了を迎えたアニメたちの感想を簡単に書きました。長いのはけいおん!!だけ。


けいおん!!
言わずと知れた09年を代表する大ヒットアニメの続編。
1期が1クールだったにも関わらず、2期では2クールに拡大されている。続編に入ってから放映期間が拡大するというのは極めて稀なケースであり、それだけでも人気の程が伺える。
1期では唯たちの入学から2年生の正月(特別編)までの約2年分の期間を14話分にまとめていたのに対し、2期では3年生の始業式から卒業までの1年間に26話かけている。1期の反響あってこその2クール体制実現だったとは思うが、この「2クールかけて1年間を描く」ことで、1期で人気を集めた主な要因である「軽音部とそれを取りまく人物たちのゆったりした日常を丁寧に描く」という部分により重点を置くことができたのではないだろうか。わざわざ新しく唯たちのクラスの全生徒の設定を作り起こしたりしている所にもその姿勢が強く表れている。
作画や音楽のクオリティは言わずもがなだが、ここで特筆しておきたいのは、京都アニメーションをはじめとしたスタッフが、けいおん!を日常系アニメによくある「無限ループの世界」とせず、「唯たちの卒業」をもって完結させる方針をとった点である。唯たちの高校生活は終わる事が約束されていたのだ。
時間は流れる。楽しい時は過ぎる。別れの時は来る。
それを心のどこかで分かっているからこそ、我々には彼女たちの高校生活が、その一瞬一瞬が、より輝いて見えていたのではないだろうか。


個人的に秀逸だと思ったのは、最終回にあたる第26話。
最初の頃の伏線を回収したり、一期のDVDジャケットイラストの撮影シーンを描いたりと、ファンサービス要素の多い内容だったが、この中で梓たち2年生が来年度の新歓に向けて練習している様子が描かれた。
2期の早い時期でやや放置されたままになっていた「新入部員をどうするか」という問題に、梓(たち)はしっかりと向き合っていて、唯たち3年生にもそれが伝わった上で、心置きなく卒業して行ったという形で締められていて、最終話とはまた違った感慨があった。



世紀末オカルト学院
アニメノチカラ枠の3作の中では、これが一番面白かったです。
キャラクターデザインや「ノストラダムスに予言された終末を阻止する」というシリアスな設定に反してコメディタッチなシーンが多く、終始楽しめました。「オカルト」という超常現象に囲まれながら能天気にギャグをかませていられるような世界観だったからこそ、クライマックスに至る怒涛の展開にもあまり違和感を覚えずに見ていられたんじゃないでしょうか。
「ようやく軌道に乗ってきたかな〜」という感じだっただけに、これにてアニメノチカラ終了というのが少し残念です。



●HEROMAN
平日夕方での放送ということで、若年層をターゲットにしていながらも、王道で痛快なヒロイックアクションアニメとして完成度の高い作品だったと思います。
個人的には「HEROMANは何者なのか」という謎に一切触れずに走り切った点はすごかったと思います。スクラッグの侵攻に呼応して現れたように見えたけど実際は何の関連も無いっぽいけど合衆国政府も何も関わってないっぽいという…。
まぁ本編の方はそういう謎に一切気を留める間もなく楽しめましたけど。



●ドラマもやしもん
特撮OBOGの出演や農大の風景など楽しめる要素もあったけど、原作が好きな人からしたらアレンジが強くて辛かったかも。
特に原作とはどうも違うカップリングに持って行きそうな流れになっていたりしていたので。
加えて、アニメ版のように菌に様々な声優が声を当てる事も無かったのでそういった要素を期待していた人には残念だったかも知れません。



ストライクウィッチーズ
毎回それぞれのキャラにスポットを当てて掘り下げつつ、メカあり美少女あり笑いあり感動ありで毎回楽しませてもらいました。
特筆したいことは前回の記事で大体書いてしまったなぁ。続編が作られなさそうな終わり方(少なくとも芳佳たちがメインになりそうな話は無さそう)だったのでそこは少しさびしい感じでした。



生徒会役員共
アニメ化にあたって原作から削られた部分は沢山あったと思いますが、それ以外の部分では特に目立った落ち度の無い、手堅い仕上がりのアニメだった思います。
個人的には、最終回でいきなり登場した新キャラの声が椎名へきるだったことに、昔からのファンとしてTVアニメで声を聴けた嬉しさと、長らくTVアニメから離れていた時間の流れの残酷さを感じてしまい、複雑な気持ちになったことを挙げておきたいです。



みつどもえ
こちらもアニメ化にあたって多々削られた部分が多かったと思いますが、おバカなエロコメとして楽しませていただきました。
とりあえず小学生のパンツを出すときは、「穿いているもの」はNGで、そうでなければOKという自主規制基準が分かりました。



あそびにいくヨ!
えーと…キャラと声優とパロディネタを取ってしまうと他に特筆すべき事が残らないような…。
全部好きだから私は楽しめましたが。
これおそらくスフィアがレギュラーで集結した初のアニメなんじゃないでしょうか。
あれ?言うことそれぐらいか…?
いや、面白かったですよ。



黒執事II
毎回ブツブツ文句言いながらも最後まで見てしまった…。
「悪魔の契約」というものがそれほど絶対じゃないっぽい描かれ方がいくらかあって、そこは結構引っ掛かりました。特に結末の部分は、「これ、最終的に見返りが貰えない形だけどいいのか?」と。



祝福のカンパネラ
ああ、この作品はこのほのぼのとした感じのキャラと空気だけで引っ張っていくんだろうなぁ〜って思ってたらホントに最後までそうだった。
ゆったりまったりした雰囲気を味わえる反面、本当はシリアスなんだけど「どうせみんな助かるんでしょ?」という感じで緊迫感を味わえないシーンが結構ありました。
まぁ殺伐とした作品もたくさんある中で、こういう「特に何の心配も抱かずに見られるアニメ」の存在は貴重だと思いました。



オオカミさんと七人の仲間たち
新井里美のナレーションが全部持って行ってましたね。
本編の内容自体は、J.C.STAFFらしい堅実な作りの作品だったと思います。
まぁそれゆえに無難な仕上がりに落ち着きそうだった所に、ナレーションが強烈なアクセントになって作品全体の様式を保っていた感じでしたね。



以上、9月終了アニメたちの感想をざざっとお送りしました。
10月スタートのアニメも、原作から注目していた作品があったりと充実したラインナップなので、引き続き可能な限り追いかけて行きたいと思います。


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